うちの子どもは、太ってもいないし、やせ過ぎでもない。だから、特に、運動しなくてもだいしょうぶ?! 本当にそうでしょうか。
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図1 Scammonの発育曲線 |
図1をご覧ください。横じくは年齢、縦じくはヒトの機能の発達の度合いを示しています。この中で、特に注目していただきたいのが、「神経系型」と示されている赤色の線です。この中には、いわゆる「運動神経」も含まれています。この線は、10歳ぐらいで「100%」になっています。このことは、身のこなしの上手さは10歳ぐらいで決まってしまうことを意味します。
「子どものころは、良い学校に進ませるために勉強に集中させて、運動は、良い大学に入ってからすればよい。」と言うお母さんやお父さんがいますが、残念ながら、それでは手遅れです。10歳ぐらいになる前に、いろいろな運動体験をしてこなかった子どもは、大人になってからは、いくら運動をたくさん行っても、運動を上手にすることができるようにはなれません。
週末のテレビ番組らんを見ると、スポーツ中継がたくさんあります。これは、日本の文化におけるスポーツの重要性を表しています。他の代表的な文化である音楽や芸術もそうですが、見るだけ・聞くだけではその文化を十分に楽しむことはできません。大人になってから文化的に豊かな生活を送るためには、子どものころの体験が不可欠なのです。
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