久ケ原スイミングクラブ  

上級水泳教師北原道宏先生の「スイミングコラム」

子供の時代の嫌いな食べ物は大人になれば食べられることが多い

子供の時代、特に幼児が食事をしている最中に、コクリコクリと寝てしまう様子が見られます。本人は寝ようと思って寝るのではなく、食欲よりも睡魔が勝ってしまい、意に反して身体が勝手に寝てしまう様子は本当にかわいいですね。
なぜ寝てしまうのかというと幼児期はものすごい勢いで、身長など身体が成長する年代だからなのです。幼児にかかわらず児童期や中高校生の成長期は学校の授業中にも眠くなることが珍しくありません。

子供は副交感神経が優位

人間の身体を制御している自律神経は、昼間は体を活発に動かす交感神経が働き、夜は寝ているときに体を休める副交感神経が働いています。
子供時代は成長期の時代なので成長ホルモンが必要なのですが、成長ホルモンは寝ているときに活発に発生します。ですから、成長ホルモンの発生を優先するために、子供の時代は副交感神経の活動が活発になり昼でも眠くなりがちです。

食べ物の好き嫌いについて

大人でも食べ物の好き嫌いはあるのに、ましてや子供にとっては好き嫌いがあるのが当たり前と思います。特にニンジンやピーマン、酢の物、わさびなど刺激が強い食べ物は多くの子供が嫌がります。大人は子供の栄養に偏りが出ないように、嫌いな食べ物をどうやって子供に摂らせようかと一生懸命工夫し、ハンバーグに混ぜ物にするなど、苦心するのが常だと思います。

大人になれば食べられる

ところが、刺激が強い食べ物を嫌いになるりっぱな理由があるのです。
子供は、前述の通り、より多くの成長ホルモンを発生させるために副交感神経が交感神経よりも優位に働きますから、昼間の活発な運動に適した交感神経を刺激するためにニンジンやピーマンなどの食品を本能的に嫌います。そして、大人になり交感神経と副交感神経のバランスが取れてくれば、自然に好き嫌いがなくなり食べられるようになるので、子供のいやがるものを無理やり食べさせる必要性はないということになります。

子供のアレルギーも大人になれば治るかも

子供にアレルギーが多いのも、成長期は副交感神経に偏っているため起きるもので、成長するにしたがって自律神経のバランスが取れてくるとアレルギーが治ってくることが多くなるといわれています。

さまざまな常識も、再度見直しが必要な時代が来ているのかもしれません。

平成29年6月吉日
北原道宏

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