久ヶ原スイミングクラブ  

管理栄養士コラム

2016.01.05 家族で食卓を囲む機会を大切に

年末年始は、新年会や忘年会で外食・飲酒をする機会が増える時期ですね。佐藤製薬(東京)のアンケート調査によれば、忘年会シーズンに “体調不良を感じているが、取引先の誘いは断らない”人が約6割を占める、という実態が公表されています。また、飲酒で負担がかかる肝臓について、約7割の人が「睡眠をよくとる」、「休肝日をつくる」、「食事に気を付ける」など、何らかの「いたわる活動」をしていると回答しています。楽しそうにお酒を飲んでいるように見えるオトナ達も、実際は体調不良を感じながらの忘年会、という方も多いようです。ちなみに、中瓶1本のビールを代謝するのに約3時間かかると言われており、当たり前のことではありますが、飲酒量が多いと翌日まで体内にアルコールが残り、体の不調を感じることになります。くれぐれも飲みすぎにご注意ください!

規則正しい、穏やかで楽しい雰囲気の家族との食卓は
小児に安心感を与え、食習慣に影響(好影響)する

現代人は何かと忙しく、また近年はライフスタイルが多様化したこともあり、家族全員で食卓を囲むことが難しい状況ではありますが、家族との穏やかで楽しい食事は、小児肥満を予防する可能性が近年の研究で示されています*。この研究では、家族の食卓でのどのような出来事が小児肥満リスクに影響するのかを調査するために、120の家庭の食事風景を録画してもらい、食事に費やす時間、食事のタイプ、家族内での交流について観察しました。その結果、適正体重児は、親が励ましの言葉を与え、お互いの存在を楽しむような食事時間を共有する割合が高いのに対し、過体重児の家庭では、食卓に明るい雰囲気が少ない傾向にあった、また健康体重児の食卓には、両親が共にいることが多かったことも報告しています。この研究に取り組んだミネソタ大学の研究チームは、「規則正しい、穏やかで楽しい雰囲気の家族との食卓は、小児に安心感を与え、食習慣に影響(好影響)する」と述べています。

現代人は大人も子どもも多忙ではありますが、冬休みなどの休暇や休日などを利用して、家族で楽しく食卓を囲む時間を確保することが、健康管理の第一歩かもしれません。

参考文献: Childhood obesity and interpersonal dynamics during family meals. Pediatrics. 2014;134(5):923-32, Berge JM, Rowley S, Trofholz A et al.

CONTENT

ページのトップへ戻る