久ケ原スイミングクラブ  

管理栄養士コラム

2022.02.01 コロナ禍での運動/食事で気をつけたいこと

身体とこころの健康を保つための三要素は、適度な「運動」、バランスの取れた「栄養・食生活」、心身の疲労回復と充実した人生を目指す「休養」とされています。しかし、一昨年より世界中で猛威をふるっている新型コロナウイルス感染症の対策の一環として、不要不急の外出を控えるなど、私たちの生活は行動が制限される状況となり、私たちの生活様式は一変したことから、肥満者の増加や血糖コントロールの悪化など、身体への影響についても報告されつつあります。行動制限が長期化することで、外出の頻度が減り、日々の活動量が減少する、外出の頻度が減れば、買い物の回数も減少するので、新鮮な野菜や果物を購入する機会が減り、毎日の食事の質にも少なからず影響を及ぼすことが考えられます。このように、身体とこころの健康を保つための三要素のいずれも守ることが困難な状況下で、運動・食事の面で気をつけたいことについて考えてみたいと思います。

WHO身体活動・座位行動ガイドラインでは、仕事やスポーツ、余暇、移動(ウォーキングなど)だけでなく、日常の生活活動や家事も身体活動に含まれ、すべての身体活動に意味があることが記載されています。さらに、同ガイドラインでは座りすぎは心臓病、がん、2型糖尿病のリスクを高めることから、座りっぱなしの時間を減らすことも推奨しています。デスクワーク中心の方の場合、座位時間を短くするには限界がありますが、30分に1回立ち上がり動くと、座りすぎによる健康リスクを軽減すると言われています。オフィス内で用事がある際は、電話やメールを使わず直接相手をたずねる、自宅ではテレビの視聴時間を決め、合間にストレッチをするなど、立ち上がって動く習慣を意識すると良いでしょう。少しの工夫で、日常生活をより活動的に過ごすことで、健康効果を得ることが期待されます。

コロナ禍の行動制限は、飲食物のデリバリーサービスの利用、お惣菜やレトルト食品の活用増加にもつながり、身体活動量のみならず、私たちの食生活にも変化をもたらしました。これらの食品の中には食塩を多く含むものがあり、食塩のとり過ぎは、⾼⾎圧を引き起こし、脳⾎管疾患や⼼疾患、腎臓病などの原因にもなるので注意が必要です。カップめんのスープは残す、減塩された食品を選ぶなど、食塩摂取量を減らす工夫を心がけると良いと思います。

New Normal時代を迎えた今、私たちの生活様式は変化を迫られている部分もありますが、それぞれの日常生活において、ご自身の生活に合った「新しい生活様式」を実践していければ良いのではないでしょうか。運動も食事も本来“楽しく”するものだと思います。あまり細かく考え過ぎず、ふだんの生活の中で気楽に気長に、できることから楽しんで工夫できると良いですね。

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